阿部典史死去

我らがノリック、阿部典史（あべのりふみ）選手が逝ってしまった。。。

享年３２歳。

まだまだ若い。

ノリックをご存知ない方もいるだろう。

２輪ロードレース界では、世界的に有名な選手である。

私がノリックを始めて知ったのは、私が大学生の頃。

サイクルサウンズという雑誌だったと思うが、「とんでもない少年がいる」と、クラッシュキング（彼もライダーでライター）が紹介していた。

アメリカ仕込のすごいヤツ。

当時注目されていた、ダートレース（土の上、楕円形のレース場をぐるぐる廻って速さを競う、いうなれば土の上のオートレース）で鍛えられた腕前は半端じゃないと・・・。

筑波サーキットを走らせても、いきなり１周目の１コーナーから前後輪をスライドさせながら回っていく様は、まるでGPレーサーそのものだったと言い、

「近い将来、こういう少年がチャンピオンになるのだろう。」と紹介していた。

確か彼が１６歳の頃だったと思う。

翌年、日本デビュー。

１８歳で、早くも最高峰クラスの全日本チャンピオンに輝く。

その後、世界選手権に参戦し、鈴鹿の日本グランプリでの優勝など、熱い走りでファンを魅了し続けた。

ヘルメットからのぞく、長髪。

風になびくバンダナ。

スタートダッシュとスライドコントロールはすさまじいものがあり、リーンアウトの独特なフォームは、今でも脳裏に焼きついている。

記録というよりも、記憶に残る選手だった。

後に連続世界チャンピオンを経験する、無敵のチャンピオン、バレンティーノ・ロッシ選手などは、ノリックにあこがれて、尊敬し、

「俺のことをロッシフミと呼んでくれ。」と、

ヘルメット（だったかな？）にまで書き込んでいたほどだ。

日刊スポーツの記事によると、

　７日午後６時２０分ごろ、神奈川県川崎市の市道で、２輪ロードレースの人気ライダー、阿部典史（のりふみ）さんが乗ったバイクがトラックと衝突、阿部さんは病院に運ばれたが間もなく死亡した。

川崎署によると、阿部さんは同市川崎区大島１丁目の片側２車線の市道の右車線をスクーター型の５００ＣＣバイクで北上中、前方の左車線からＵターンしようとした４トントラックを避けようとしたが、衝突して対向車線に放り出された。当初は意識があったものの、午後８時５２分、搬送された市内の病院で死亡が確認された。阿部さんは胸を強打し、ろっ骨骨折や臓器の損傷などもみられたもようだ。
　現場はＵターン禁止だった。トラックを運転していた５１歳の男性は、道を間違えて引き返そうとしていたという。

人はいつか亡くなるのではあるけれど、あまりに早い逝き方だった。。。

阿部典史選手のご冥福を心からお祈り申し上げます。

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